ニュースリリース
クルマ・技術
第60回自動車技術会賞の受賞について
このたびマツダ株式会社(以下、マツダ)の研究者3名が、第60回自動車技術会賞において、社団法人自動車技術会より「浅原賞学術奨励賞」を2件、「技術開発賞」を1件受賞しました。
「浅原賞学術奨励賞」は、自動車技術に関する優秀な論文などを発表した将来性のある新進の個人会員に、「技術開発賞」は、自動車技術の発展に役立つ新製品または新技術を開発した個人会員およびその共同開発者に対して贈られます。
特に、このたび「技術開発賞」を受賞した「i-stop」は昨年6月発売の新型「マツダ アクセラ」に搭載して以来、「2010年次RJCテクノロジーオブザイヤー*1」、「第6回エコプロダクツ大賞 国土交通大臣賞*2」なども受賞しており、マツダ独自の直噴エンジン技術を活用し、大幅な燃費の改善と自然な操作感を実現する環境技術として高く評価されています。
授賞式は5月20日(木)、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)において行われる予定です。
*1 主催:日本自動車研究者・ジャーナリスト会議
●浅原賞学術奨励賞の受賞について(2件)
本研究では、自動車の触媒に使われる希少な貴金属を大幅に低減するために、貴金属の熱劣化抑制を目的として、従来のナノレベルより更に微細なシングルナノレベルでの触媒材料構造の開発を行いました。この研究を通じて、貴金属の使用量を従来比70%削減できる貴金属シングルナノ触媒の技術開発に大きく貢献しました。
一般に自動車の車内騒音低減に使用される吸音材では、ロードノイズのような中間周波数の騒音を十分に吸音できませんでした。本研究では、吸音材の基本原理である粒子速度の減衰に着目することにより、ロードノイズの低減と吸音材の軽量化を両立する吸音技術を開発しました。これにより吸音材の幅広い活用が期待されます。
●技術開発賞の受賞について
「i-stop」は、停止中のエンジンのシリンダー内に直接燃料を噴射し、爆発させることでピストンを押し下げエンジンを再始動させる、マツダ独自のアイドリングストップ技術です。エンジン始動時の燃焼力を最適にするために、エンジン停止時のピストン位置を確実にコントロールする「ピストン停止位置制御」や燃焼室内の空気をクリーンにする「燃焼室掃気制御」など先進的な技術を導入し、約0.35秒というすばやい再始動と、騒音や振動を抑えた自然な使い心地を実現しました。
●最近の自動車技術会賞受賞歴
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